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 渡辺先生は、これまで数多くの不登校生徒の問題に取り組んでおられます。そのモットーは『親が変われば子も変わる』。まずは親の自信回復にむけての支援が大切だそうです。
 不登校が問題になって久しい。近頃はその増加は頭打ちになったといわれるが、決して減少はしていない。私の関わっている相談室にも、常に新しくて古いこの相談の申し込みが絶えない。私がかつてやっていたスクールカウンセラー時代は、メインがこのことであった。「4月の入学式に出たのになぜ」と悩みの真っ只中の方々もかなりおられるだろうし、夏休みが終わる頃には、「登校渋り」の生徒がまた増えるだろう・・・と心配なさっている先生方も少なくないに相違ない。
 私の関わっている相談室には、「私の子供時代にはこんなことはなかったのに・・・」「一体どうしたのでしょう?」「何が原因なのかわかりません。」と困惑しきった母親が、時には父親も来る。時には、ブスッとした(憮然とした?)様子で本人が現れる。
 不思議なことには、いつの頃からか「登校刺激を与えてはならない」という教え(?)が広まっていて、「そっとしておかねばならない」と周囲は信じている。子供はその間、パソコンゲームや、深夜放送で時間をつぶすようになり、次第に外にも出なくなる。特に、昼間、校友に出会いそうな時間は絶対に外に行かない。理髪店に行くのも、ゲームソフトを買うのも夜に限るようになったり、親を召使いにする子もいる。親としては放っておく訳にはいかず、相談機関や医療関係などに相談に行くが、「ご本人を連れて来ないと・・・」を言われるだけ。全くどうしたらよいかわからない。
 私の周囲では、これが『不登校生徒の定番コース』である。

 私の耳にはこんな声が聞こえてくる。
☆そんなこと言ってキミだったらどうする?    
 そうですネ。私はこういった方々といろいろお付き合いしてきました。基本的には早期発見、早期治療が大事ですが。
☆うまくいった?  
 ええ、ほとんどは。私ひとりだったり、大学生の力を借りたりして、ネ。
☆どうやって? 
 臨床活動の相手は、まず、親。主に母親。親が自信を取り戻すために我が子を『コワレモノ』扱いせず、顔色をうかがってハラハラしたり、イライラしたり、カッカしたりしないように、親の自信回復に向けての支援。ここでは、「傾聴」「受容」「共感」といったカウンセリングの定番がモノをいう。これで「悪者(原因)探し」や「病人扱い」から脱却していただくのが一番。『親が変われば子も変わる』が私のいつも言う言葉。同時に『子供が変わると親が変わる』。こうして、親が変わり始めた頃、子供は微妙に動きを見せ始める。子供が親の生活時間にあわせて起床したり、訪問時に顔を見せてくれたり、直接来室したり。そこで子供の気持ちを聞く事ができる。ここで、この子供は学校に「行けばいい」のではなくて、「生き方」「自信」といった人生の大問題が関わっているのだとわかってきたりする。私が人の心と関わる仕事を選んでよかった・・・と心から思えるのはこういう時である。


<問い合わせ先>

〒153-0051 東京都目黒区上目黒1-26-1-3404 ウーマンヘルス研究所内 渡邉映子先生
TEL 03-6904-6777 FAX 03-6276-2650
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